
こんにちは。もりぞーです。今日は暗号資産の気になったニュースの記事を「暗号資産ってよくわからない!」って人にもわかりやすく噛み砕いて書いてみます。
バイナンス、4つのアルトコインの上場廃止を発表
180か国以上で1億8500万人を超えるユーザーにサービスを提供し、世界最大の取引量を誇る暗号資産取引所のバイナンスは、OMG Network (OMG)、Waves (WAVES)、Wrapped NXM (WNXM)、NEM (XEM)の4つのアルトコイン(ビットコイン以外の仮想通貨のこと)を2024年6月17日に上場廃止すると発表しました。その結果Wrapped NXM以外の3つのコインは価格が急落してしまいました。
この4つは暗号資産のなかでも歴史の古いアルトコインで保有者も多くいたのですが上場廃止になってしまいました。
OMG Network (OMG)は2017年に「OmiseGO」としてタイで開発された仮想通貨で、イーサリアムを基盤として開発されたブロックチェーン「OMG Network(旧OmiseGo)」の基軸通貨です。「高速で安価、そして安全でオープンな金融サービスの提供」が目標で、2020年6月、OMG Networkの親会社がトヨタファイナンシャルサービスや三井住友銀行などから8,000万ドル(約86億円)の資金調達を受けるなど、日本の大企業に関係があります。トヨタファイナンシャルサービスとの連携では「TOYOTA Wallet」の成長を加速や、「Woven City(ウーブン・シティ)」や「トヨタ・ブロックチェーン・ラボ」などへの連携が期待されていました。2021年にOMG Networkが、新たに開発されたブロックチェーン「Boba Network」にサービスを移行したため、OMGは明確な利用用途を持たないアルトコインとなっていました。
Waves (WAVES)は2016年4月にロシアの物理学者であるアレクサンダー・イヴァノフ氏によって立ち上げられた分散型アプリケーションプラットフォームです。分散型アプリケーションプラットフォームとは、その通貨のブロックチェーン技術を応用して独自の暗号資産(トークンと呼びます)を発行することができる機能です。ユーザーはプログラミング不要で独自のトークンを作成することができ、送金機能など様々な機能を持たせることができます。Wavesは日本国内の仮想通貨取引所に上場していないので、購入する場合は、バイナンスなどの海外の取引所を利用することが必要です。
Wrapped NXM (WNXM)は、ブロックチェーンの自動実行処理プログラム(スマートコントラクト)のバグによる損害を回避する暗号通貨保険「Nexus Mutual」に参加した報酬として受け取るラップドトークンです。ラップドトークンとはビットコインやイーサリアムなどの通貨それぞれ独自のブロックチェーン技術の垣根を越えて使用できるトークンです。Nexus Mutualに参加すると、これまで保険会社がやっていたリスク知識の蓄積や活用を、ブロックチェーン技術を用いてメンバー間で共有します。スマートコントラクトのバグを突いたハッキングによりプロジェクト開発チームは大きな損害を被ってきた歴史があるためNexus Mutualは、こういったスマートコントラクトのバグを補填する分散型保険を開発しています。
NEM (XEM)は、2014年1月19日に平等を原則とした新しい経済圏を目指して誕生した仮想通貨です。New Economy Movement(新しい経済運動)の頭文字をとってNEMという名前になりました。NEMのブロックチェーン上で使う通貨をXEM(ゼム)と言います。NEMの特徴は独自トークンを発行できる機能や不動産の登記記録や契約書・遺言書などの公正証書を、ブロックチェーンを利用することで第三者を通さずに作成できる公証機能があります。またNEMは、公開当初に約90億XEMが配布され、それ以降は、新たなコインの発行をしていません。多くの仮想通貨はマイニング(暗号資産のやりとりを処理した人がもらえる報酬)によって市場に出回るコインの総量は年々増え続けていますが、NEMは増えることがありません。2021年1月14日にNEMは新しいプラットフォームであるシンボル(Symbol)に移行しました。ゼム(XEM)を持っている場合は、同じ数量のジム(XYM)を受け取ることができます。
上場廃止の理由
バイナンスは上場廃止の理由として「取り扱い基準に満たなくなったから」と言及しています。取り扱い基準とはプロジェクトチームの活動、開発の質、取引量、ネットワークの安定性、コミュニティの関与、新しい規制への対応など、多くの基準を挙げています。これらの基準を満たさない場合、または市場環境に大きな変化があった場合、上場廃止を検討すると述べています。
これはつまり、暗号資産としての開発運用が安定して進行しているものでないと上場廃止(暗号資産取引所として取り扱いできなくなる)ということを実践したことになります。
バイナンスは過去にも何度か上場廃止を決定しているので、同じポリシーに基づいて行動していると言えます。
今回の上場廃止の影響を受ける取引ペア
以下の取引ペアが影響を受けます:
- OMG/USDT
- WAVES/BTC
- WAVES/ETH
- WAVES/TRY
- WAVES/USDT
- WNXM/USDT
- XEM/USDT
これらのペアの取引は2024年6月17日以降停止され、未決注文はすべて自動的にキャンセルされます。また、6月18日以降はこれらのトークンの入金ができなくなりますが、引き出しは2024年9月17日まで可能とのことです。
他のサービスへの影響
バイナンスは、同じ系列のサービス、Binance Earn、Binance Savings、Binance Staking、Binance Margin、Binance Convert、Binance Gift Cards、Binance Payなどでもこれらのアルトコインのサポートを終了する予定です。
投資家への影響
上場廃止の発表後、これらのアルトコインの価値は急落しました。OMGは25.76%、WAVESは27.06%、XEMは28.73%下落しましたが、WNXMは市場の調整から素早く回復し、現在は3.27%の下落にとどまっています。
バイナンスは、2024年9月18日以降、上場廃止トークンのステーブルコイン(米ドルとの連動など価格を決める基準が定められた暗号資産)への転換を予定しており、その際の変換レートは事前には決定できないと警告しています。この交換については、後日詳細が発表される予定です。
市場への影響
バイナンスの決定は、暗号資産市場に大きな影響を与えました。3月には、DREP、MobileCoin、pNetworkの上場廃止が発表され、その後数時間以内に価値が急落しました。一方、Axelar Network (AXL)やDogwifhat (WIF)などの新しいトークンは、上場後に25%以上の価格上昇を見せました。
バイナンスの取引扱いリストのリフレッシュは価格に大きな影響があります。上場廃止のニュースを先読みするのは難しいので、保有しているアルトコインの開発環境や将来性などを常にチェックし、客観的評価をしておくのが大切です。
